ピボットは90年代に先物市場でも流行っていたテクニカル分析です。1日の値動きという非常に短いスパンで売買を考えますので、非常に短期的なトレードを専門にしたテクニカル分析です。ピボットにはサポートラインやレジスタンスと言った、分かりやすい防波堤があり、売買のタイミングを計りやすいテクニカル分析になります。
ピボットとは
ピボットとはFXの値動きを予測する際に有効とされるテクニカル指標です。ピボット指標はJ・W・ワイルダー氏(RSIなども同氏が考案)が考案したテクニカル指標で、前日の価格を用いて当日のサポート(支持)/レジスタンス(抵抗)水準を割り出し、相場のレンジを予測するという指標です。 前日の値動きから相場を予測するので、短期売買に特化したテクニカル分析の意味合いが強く、あまりFXに時間を裂けない方にとても人気があります。
上の図はピボットで使用する代表的なラインを表示しました。ピボットを基に導き出した「サポート」「レジスタンス」の2つのラインが売買の指標になります。 それでは、「サポート」「レジスタンス」ラインを用いた取引テクニックを見ていきましょう。
上の図はピボットのサポート1とレジスタンス1を表示したチャートです。サポート1とレジスタンス1を使った売買テクニックは、次のようになります。
- 買いのサイン
- サポートライン1に価格が到達。もしくは下抜いた時が買いのサインです。
しかし、図でも分かるように、頻繁に下抜けが起こります。つまり「ダマシ」も多くなります。
ただ、「ダマシ」でなかった場合は、トレンドに早めに乗れるメリットがあります。 - 売りのサイン
- レジスタンスライン1に価格が到達。もしくは上抜いた時が買いのサインです。
しかし、買いのサインと同様に、頻繁に上抜けが起こるので、「ダマシ」も多くなります。
ただ、「ダマシ」でなかった場合は、利益確定の売りをスムーズに行えます。
上の図はピボットのサポート2とレジスタンス2を表示したチャートです。サポート2とレジスタンス2を使った売買テクニックは次のようになります。
- 買いのサイン
- サポートライン2に価格が到達。もしくは下抜いた時が買いのサインです。
サポートライン1より、スタンスが広い分ダマシの確率は少ないのがメリットです。
しかし、買いのサインに到達するタイミングがサポートライン1より遅いため、トレンドに乗り遅れてしまうデメリットが発生します。 - 売りのサイン
- レジスタンスライン2に価格が到達。もしくは上抜いた時が買いのサインです。
レジスタンスライン1より、スタンスが広い分ダマシの確率は少ないのがメリットです。
しかし、売りのサインに到達するタイミングがレジスタンスライン1より遅いため、売りのタイミングが遅れてしまう可能性があります。
上の図はサポート,レジスタンスの各ラインに、「HBOP」「LBOP」という2つのラインを足したものです。 「HBOP」はサポートライン2よりさらにスタンスが広がったもの。 「LBOP」はレジスタンスライン2より更にスタンスが広がったものになります。
HBOPとLBOPを表示したチャートです。HBOPとLBOPを使った売買テクニックは次のようになります。
- 買いのサイン
- LBOPに価格が到達。もしくは下抜いた時が買いのサインです。
サポートライン2より、スタンスが広い分ダマシの確率はかなり少なくなります。
しかし、買いのサインに到達するタイミングが遅いため、トレンドに乗り遅れてしまう可能性がサポートライン2より高くなります。 - 売りのサイン
- LBOPに価格が到達。もしくは上抜いた時が売りのサインです。
レジスタンスライン2より、スタンスが広い分ダマシ率はかなり少なくなります。
しかし、売りのサインが遅いので、売りのタイミングが遅れてしまう可能性がレジスタンスライン2より高くなります。
以上がピボットを用いた代表的な売買テクニックになります。
ピボットのメリットとデメリットを簡単にまとめますと
サポートライン1,レジスタンス1は、トレンドに乗った時のメリットが大きい分ダマシの確率も大きい。
サポートライン2,レジスタンス2は、トレンドに乗った時のメリットはそこそこでダマシの確率もそこそこ。
HBOP,LBOPは、トレンドに乗った時のメリットは少なくなるがダマシの確率は小さい。
という事になります。(あくまで確率の話ですので結果を保証する訳ではございません)
上に挙げた3つのFX業者の中でもFXブロードネットが圧倒的に支持されています。
その理由を少しだけ、ご紹介いたします。
ローソク足、平均足、サイコロジカルサイン、EMA、
パラボリック、RCI、ストキャスティック、ピボット、
ボリンジャーバンド、トレンドライン、移動平均線、MACD、一目均衡表、エンベロープ、乖離率、
フィボナッチリトレースメント
ピボットをご自身で計算し、チャートにしたい方もいらっしゃると思いますので、少々分かりづらいかも知れませんが、ここではピボットの計算式を説明させていただきます。
- ピボット(Pivot)
- ピボットは前日の高値、安値、終値を用いて算出します。
Pivot=(H+L+C)/3 ※H:前日高値 L:前日安値 C:前日終値 - レジスタンス(Resistance)
- レジスタンス1 Resistance1=P+D2 レジスタンス2 Resistance2=P+D3 ※D1=H-Pivot, D2=Pivot-L, D3=H-L
- サポートライン(Support Line)
- サポートライン1 Support Line1=P-D1 サポートライン2 Support Line2=P-D3 ※D1=H-Pivot, D2=Pivot-L, D3=H-L
- HBOP
- HBOP=P+D2+D3 ※D1=H-Pivot, D2=Pivot-L, D3=H-L
- LBOP
- LBOP=P-D1-D3 ※D1=H-Pivot, D2=Pivot-L, D3=H-L
テクニカルチャートを自力で計算するのは上記のように可能なのですが、FX上級者になるまでは計算式を覚えるより、トレードテクニックを1つでも多く身に着ける方がはるかに重要だと個人的には思います。
チャートの計算はFX業者のシステムに任せてしまい、トレードに集中してチャンスを逃さないようにしましょう。